【ゾウも人も増え続ける国】ナミビア人がゾウを食べて僕がクロコダイルを食べた経緯

つい先日

「政府が雇ったハンターがゾウを射殺した」

というニュースが飛び込んできた。

興味がそそられた理由が2つある。

1つ目は、現場が自宅から1時間ほどの西カバンゴ州の村で自分のよく知っている場所の辺りだということ。

2つ目は、「ゾウの保護」「密漁禁止」「このままでは近いうちに絶滅する」といった近年の流れ(主にマスメディアから流れてくる情報)とは真逆を行くものであったからだ。

なのでここでまとめておきたい。

詳細は以下のニュースより

https://www.newera.com.na/2016/05/18/hunter-shoot-problematic-kavango-elephants/

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事件が起こった村では近年、大量のゾウが現れては農作物を破壊していくという事件が起こるようになっていた。現金収入が無くて自給自足に近い生活を行っている人が多い村にとっては致命的な損害だ。

住民は今まで何度も環境観光省にこの問題を訴えてきたが、「ゾウと共存すべき」「どうせゾウを殺してビジネスをしたいだけだろ」と思われて取り合ってもらえなかった。しかし今回は大統領に直接請願したことで、政府も本腰を挙げるようになった。

今回は政府が雇ったハンターがゾウを射殺して一時的な解決をはかったが、これから更にエスカレートしかねない問題だ。

今後の対応策として2つ検討されている。

1つ目は、政府公認のハンティングをこの村で行ってもらえばいいんじゃないか?というアイデア。ナミビアでは、ちゃんと許可を得たケースのみ、ハンティングが公に認められているのである。

2つ目は、ヘリコプターを飛ばしてゾウを追い払うという方法だ。ゾウはアンゴラ方面からやってきているため、そこからナミビアの村に流入してくるのを物理的に防ぐというものだ。

ナミビアのゾウは、25年前は約500頭しかいなかったが、今や30,000頭に迫る勢いで増え続けている。

ナミビアの人口は、25年前は約140万人しかいなかったが、今や250万人を超える勢い増え続けている。

急激に増え続けるゾウと人間の数を考えると、共存問題が起こってくるのは必然なのかもしれない。

といったことを考えていたら、また近くの地域でゾウが殺されたというニュースが飛び込んできた。

詳細は以下より

https://www.newera.com.na/2016/05/27/elephant-poaching-suspects-large/

今回は村に出現して人を襲っていた。幸い怪我人はいなかったらしい。とはいえゾウは許可なく密漁目的で殺された。犯人はまだ捕まっていない。

ちなみに、ゾウの肉は村の人達で食べた

実はこの村、今度青年海外協力隊が赴任する予定である。ゾウの肉が食べれるかもしれないので羨ましいと思ってしまった。。

でもゾウは怒ると非常に危険でナミビアでは毎年死者もでているのでそんな悠長なことも言ってられないかもしれない。

私がここ最近目にしてきた情報は、主に東部アフリカの「ゾウの保護」「密漁禁止」「このままでは絶滅」といった方向ばかりに偏ったものであった。

しかしこの記事をきっかけに、政府がゾウの保護・管理を行っており、結果的に数が増え続けているナミビアのような国もある、という別の視点からも考えることができた。これは主に南部アフリカの国々である。

ナミビアでは、「trophy hunting」という合法ハンティングを許可することで、そこで得られた資金を密漁の防止など種の保存に役立てている。

ゾウを仕留めると100万円以上にもなる

http://www.namibian.com.na/index.php?id=140895&page=archive-read

逆に東部アフリカや中部アフリカの国々では、政治的・経済的理由などからゾウの保護まで手が回らないため凄い勢いで減っている状況である。「アフリカと言っても地域や国によって全然違うものなんだ」と改めて思うことができた。

また、日本では昔から和楽器や印鑑などに象牙が使われている歴史があり、国内在庫の取引は合法である。そういったことも踏まえてみると、近年のメディアから流れてくる情報だけにとらわれて「象牙=禁止」「象牙を持つのは悪」のようなイメージを持ってしまうのは偏りすぎていると思った。というか個人的にはそういったイメージを持ちつつあったが、考え直すよいきっかけになった。自然死したゾウから象牙をとることもできる。とはいえ、そういった話をする間もないペースで密漁が横行しているようだ。(去年1年間で密漁が原因でアフリカゾウが7%減。主に東部アフリカ)

個人的には、結局のところゾウの肉はどんな味がするのか、ということばかりが気になってしまった。というのも、ナミビアに住んでいると、シマウマ、オリックス、クロコダイルなどサファリにいるような動物の肉が簡単に食べられるからだ。

クロコダイル

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とりあえず、クロコダイルはほんとに美味しいかった。味を口で説明すると、鶏肉と白身魚を足して2で割ってジューシーにした感じ。日本でも食べたい・・・

クロコダイルレストラン@オチワロンゴ(Otjiwarongo)

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クロコダイルのスペアリブ!

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と思ったら、なんと日本でもクロコダイル食べれるみたい。帰国したら行くっきゃないな~

http://motomachiaussie.sakura.ne.jp/cgi-bin/aussie/siteup.cgi?category=2&page=1

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